美容師国家試験の筆記課目【衛生管理】3教科の過去問とその解説がわかります。
焦らず、一つ一つ見ていこう。
【衛生管理】過去問と解説「公衆衛生・環境衛生」
この記事では新制度になってからの第42回・第43回・第44回の過去問の解説をしています。
公衆・環境衛生に関しては範囲を絞ることなく、全体を網羅するようにしましょう。
過去問第42回「公衆・環境衛生」問題と解説
問11 我が国の出生に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1)2015年の出生数は、約100万人である。
- 2)出生率は、人口1,000人に対する出生数の割合である。
- 3)1人の女性が一生の間に産む子供の数は、2015年では2人以上である。
- 4)2015年の出生数は、1975年の出生数よりも少ない。
3)が解答です。
2015年では1.46です。
問12 次の疾病のうち、糖尿病に関連した合併症に該当しないものはどれか。
- 1)大腸がん
- 2)白内障
- 3)心筋梗塞
- 4)末梢神経障害
1)が解答です。
直接関係しません。
問13 喫煙に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1)受動喫煙は小児ぜんそくの危険性を増す。
- 2)男性の喫煙率は、年々増加の傾向にある。
- 3)妊婦の喫煙は、低出生体重児の危険性を増す。
- 4)たばこの煙には、発がん物質や発がん促進物質が含まれている。
2)が解答です。
年々減少の傾向です。
問14 さまざまな環境の要因を物理的環境要因、化学的環境要因、生物学的環境要因、社会的環境要因の4種類n分類する場合、物理的環境要因に含まれるものは次のうちどれか。
- 1)温度
- 2)有毒ガス
- 3)衛生害虫
- 4)経済
1)が解答です。
2)有害ガス→科学的環境要因
3)衛生害虫→生物学的環境要因
4)経済は→社会的環境要因
問15 水道に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1)人が飲む水である上水には、健康に悪影響がないこと、使用上、不便のないこと、おいしいことなどが求められる。
- 2)水道法に基づく水質基準により、水質の適・不適を判断する。
- 3)浄化槽とは、河川水を浄化して上水を得るための施設のことである。
- 4)高層建築物に作られている水槽が汚染されて、藻類が発生して、異臭を出すことがある。
3)が解答です。
浄化槽とは、汚水を浄化し放流するための施設です。
過去問第43回「公衆・環境衛生」問題と解説
問11 保健所に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 1)保健所を設置できるのは、都道府県だけである。
- 2)美容所の検査は、保健所の業務ではない。
- 3)保健所には医師が配置されることとなっている。
- 4)治療方法が確立していない疾病により長期療養を必要とする者の保険に関する事項は、保健所の業務ではない。
3)が解答です。
1)保健所を設置できるのは都道府県、政令指定都市、中核市、保健所設置市、東京都の特別区です。
2)美容所の検査は保健所の業務の一つです。
4)これも保健所の業務の一つです。
問12 2015年の我が国の出生と死亡に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 1)出生数は、死亡数よりも少ない。
- 2)合計特殊出生率は、2.0である。
- 3)悪性新生物(がん)による死亡数は、2005年と比べ減少している。
- 4)乳児死亡率は、出生 1,000に対して約10である。
1)が解答です。
2)1.45です。
3)増加しています。
4)10ではなく、1.9です。
問13 身体活動・運動に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1)健康日本21(第2次)に「歩数の増加」の目標が定められている。
- 2)適切な運動や身体活動は、生活習慣病予防に有効である。
- 3)健康を維持するためには、短時間に激しい運動をすることが必要である。
- 4)定期的な運動は、よい睡眠をもたらす。
3)が解答です。
激しい運動は体への負担が大きいので、中程度の運動が正しい。
問14 住居の衛生に関する次の組み合わせのうち、誤っているものはどれか。
- 1)自然光ーーー採光
- 2)明るさの度合いーーー照度
- 3)機械換気ーーー送気式換気法
- 4)暖房ーーー気化熱の利用
4)が解答です。
気化熱にはモノを冷ます効果があるので、暖房ではなく、クーラーです。
問15 換気に関する次の文章の( )内に入る語句の組合わせのうち、正しいものはどれか。
「狭い室内に多くの人がいると、呼吸による水蒸気や( A )によって、室内の空気が汚染される。また、ガスや石油の燃焼による暖房は、( B )を排出し、不快感や酸素不足を起こす可能性がある。」
- 1)Ⓐ二酸化炭素ーーⒷ窒素ガス
- 2)Ⓐ二酸化炭素ーーⒷ二酸化炭素ガス
- 3)Ⓐ窒素ーーⒷ窒素ガス
- 4)Ⓐ窒素ーーⒷ二酸化炭素ガス
2)が解答です。
呼吸→二酸化炭素の排出、燃焼→二酸化炭素ガスの排出なので、これが解答です。
過去問第44回「公衆・環境衛生」問題と解説
問11 喫煙に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1)妊婦が喫煙した場合、低出生体重児、早産などの危険性が高くなる。
- 2)「2016年全国たばこ喫煙者率調査」によると、わが国の20歳以上の男性の喫煙者率は年々上昇傾向にある。
- 3)受動喫煙で小児ぜんそくの危険性が高くなる。
- 4)たばこの煙は発がん物質や発がん促進物質を含んでいる。
2)が解答です。
男性喫煙者率は減少傾向にあります。
問12 わが国の人口の高齢化に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 1)2015年の総人口に占める65歳以上の人口割合は、15%以下である。
- 2)2015年の総人口に占める65歳以上の人口割合は、欧米諸国よりも低い。
- 3)総人口に占める65歳以上の人口割合は、2015年がピークである。
- 4)人口の高齢化のスピードは、欧米諸国よりも速い。
4)が解答です。
1)約26.7%です。
2)欧米諸国と比べると、最上位に位置していると言える。
3)2036年には高齢者人口の割合は33.3%になると予測されており、その後も増加するとみられています。
問13 心の健康に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1)心の健康は身体状況や生活の質に大きく影響する。
- 2)うつ病は早期発見、適切な治療が重要である。
- 3)厚生労働省により「健康づくりのための睡眠指針2014」が策定されている。
- 4)自殺による人口10万人あたりの死亡率は、1958年以降現在まで不変である。
4)が解答です。
1958年以降も数度の増減を繰り返して現在に至っています。
問14 ダニやカビなどに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1)ハウスダストの中に含まれているダニの死骸やふんが人のアレルギー反応を引き起こすことがある。
- 2)カビや害虫による被害は、一般的には夏に多いが、暖房の普及とともに、一年中見られるようになった。
- 3)カビが人のアレルギー反応を引き起こすことはない。
- 4)害虫などの駆除に用いる薬剤は、人に有害なこともあるので、使用方法に注意を要する。
3)が解答です。
室内の天井や壁などのカビ類は抗原となり、人体にアレルギー反応を引き起こすことがある。
問15 浮遊粒子状物質に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1)浮遊粒子状物質とは、大気中に浮遊する粒子状物質であって、その粒径が1ミリメートル以上のものをいう。
- 2)大気中の浮遊粒子状物質に関する環境基準が定められている。
- 3)その量とともに、成分や大きさも健康に関係がある。
- 4)その成分は、粉じん、アスベスト、病原体などさまざまである。
1)が解答です。
浮遊粒子状物質とは、粒径が10マイクロメートル(ミクロン)以下のものをいいます。
【衛生管理】過去問と解説「感染症」
感染症に関しては範囲自体が狭いので、全体を網羅するようにしましょう。
とはいえ、感染経路、感染の仕方、感染症の区分(~類なのか、その法的処置まで)、主要な細菌、ウイルスの特徴については、初めに暗記していきましょう。
過去問第42回「感染症」問題と解説
問16 次の感染のうち、性行為によって感染するものはどれか。
- 1)B型肝炎
- 2)日本脳炎
- 3)コレラ
- 4)マラリア
1)が解答です。
2)、4)は、動物感染
3)は、経口感染
問17 細菌に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1)細菌の固形成分のおよそ半分はタンパク質である。
- 2)細菌は、DNAとRNAの両方をもっている。
- 3)細菌は、生きた細胞の中でのみ増殖する。
- 4)細菌の中には、100℃の加熱に耐えるものがある。
3)が解答です。
条件が揃えば増殖する。
問18 感染症予防の3原則に関する次の記述のうち、感染経路対策に該当しないものはどれか。
- 1)学校(学級)の閉鎖
- 2)野菜類の十分な洗浄
- 3)ネズミ族、昆虫等の駆除
- 4)患者の入院治療
4)が解答です。
感染源の排除にあたります。
問19 風しんに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1)潜伏期は、2~3か月である。
- 2)妊婦がり患すると、心臓病、白内障、聴力障害をもつ子供が生まれる危険性がある。
- 3)病原体はウイルスで、患者の鼻や咽頭の分泌物により飛沫感染する。
- 4)予防には、予防接種を受けることが有効である。
1)が解答です。
2~3週間です。
問20 O157による腸管出血性大腸菌感染症に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1)感染経路は、飲食物等を介しての経口感染である。
- 2)病原体は熱に対して弱い。
- 3)潜伏期は、約30日である。
- 4)病原体は、ベロ毒素を出すのが特徴である。
3)が解答です。
4~8日です。
過去問第43回「感染症」問題と解説
問16 感染症法において、美容師が感染した場合、就業制限の対象となる感染症は、次のうちどれか。
- 1)結核
- 2)麻しん
- 3)破傷風
- 4)A型肝炎
1)が解答です。
就業制限の対象となる感染症
結核、ジフテリア、SARS、新型インフルエンザ等感染症、痘そう、鳥インフルエンザ、ペスト
問17 次の感染症のうち、主として飛沫感染するものはどれか。
- 1)急性灰白髄炎(ポリオ)
- 2)インフルエンザ
- 3)後天性免疫不全症候群(エイズ)
- 4)日本脳炎
2)が解答です。
1)は、糞便感染、接触感染
3)は、性感染、母子感染、血液感染
4)は、蚊が感染源の動物感染(人から感染しない。)
問18 芽胞に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 1)ウイルスは芽胞を作る。
- 2)芽胞は熱や乾燥に強い。
- 3)結核菌は芽胞を作る。
- 4)細菌は芽胞を作ると栄養型になる。
2)が解答です。
1)、3)は、芽胞を作らない。
4)は、休眠状態になる。
問19 結核に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1)学校、事業所などで集団発生する傾向がある。
- 2)微熱、寝汗、長く続くせきや痰などが早期症状として 現れる。
- 3)近年の我が国における死亡率のピークは青年期にある。
- 4)予防接種はBCGワクチンによる。
3)が解答です。
高齢者です。
問20 B型肝炎に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1)潜伏期は、1~6か月である。
- 2)病原体は、B型肝炎ウイルスである。
- 3)感染源は、ヒトの血液や体液である。
- 4)予防のためのワクチンはない。
4)が解答です。
ワクチンはあります。
過去問第44回「感染症」問題と解説
問16 ウイルスに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 1)増殖は2分裂で行われる。
- 2)DNAとRNAの両方の核酸をもっている。
- 3)生きた細胞内でのみ増殖する。
- 4)変異を起こすことはない。
3)が解答です。
1)ウイルス自身は細菌のように単独では増殖できない。
2)細菌は両方持っているが、ウイルスはDNAあるいはRNAどちらか一方を持っている。
4)生活環境に応じてしばしば変異を起こし、強毒または弱毒となる。
問17 常在細菌叢に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1)人体の皮膚や粘膜などには一定の細菌が定着している。
- 2)鼻腔に存在するブドウ球菌は感染源となることはない。
- 3)ビタミンなど人体に必要な物質を産生する腸内細菌もある。
- 4)常在細菌には、病原体が人体へ侵入することを防ぐはたらきもある。
2)が解答です。
鼻腔のブドウ球菌は主要な感染源の一つです。
問18 予防接種に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1)対象疾病や実施方法は健康増進法によって定められている。
- 2)法に基づく予防接種には、定期に行うものと臨時に行うものがある。
- 3)対象疾病により接種回数は異なる。
- 4)対象疾病により接種対象年齢は異なる。
1)が解答です。
予防接種に関する法律は健康増進法ではなく、予防接種法による。
健康増進法は栄養改善や食生活、喫煙などの生活習慣の改善をはかるものです。
問19 次の感染症のうち、患者や病原体保有者によって汚染されたタオルなどへの接触を原因として感染するものはどれか。
- 1)日本脳炎
- 2)マラリア
- 3)伝染性膿痂疹(トビヒ)
- 4)破傷風
3)が解答です。
1)日本脳炎は主にカを媒介として感染。
2)マラリアは主にカを媒介として感染。
4)破傷風は土壌などの破傷風菌によって感染。
問20 B型肝炎に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 1)約1週間の潜伏期を経て発病する。
- 2)レザーやシザーズによる皮膚の傷からは感染しない。
- 3)母子感染予防に新生児へのワクチン投与は有効である。
- 4)持続性感染は起こらない。
3)が解答です。
1)潜伏期間は1~6か月。
2)感染源は、B型肝炎ウイルスのキャリアの血液(体液)であるため、血液が付着しやすいレザーやシザーズは使用する度に適切に消毒する。
4)出産時や乳幼児に感染した場合は、持続性感染者となることがある。
【衛生管理】過去問と解説「衛生管理技術」
衛生管理技術は、教科書の約半分を占める範囲の広さがあります。
しかし、具体的なポイントを決めて勉強することができる教科のうえ、出題傾向がはっきりしています。
下のポイントの順番で出題数が変わっています。
(選定法が一番多く出題される。)
- 消毒法の選定について
- 関連法規について
- 消毒法の長所・短所について
- 理学的・化学的消毒法について
- 希釈計算について
これらを中心に勉強を進めて下さい。
過去問第42回「衛生管理技術」問題と解説
問21 血液が付着しているはさみに対して美容所で行う消毒法として正しいものは、次のうちどれか。
- 1)0.1%次亜塩素酸ナトリウム水溶液中に10分間浸す。
- 2)0.1%逆性石けん水溶液中に10分間浸す。
- 3)0.1%両性界面活性剤水溶液中に10分間浸す。
- 4)消毒用エタノールを含ませた綿で表面を拭く。
1)が解答です。
2)、3)は血液の付着した器具に対応していない。
4)は、拭くだけではダメで、水溶液に浸す方法なら対応している。
問22 美容師法施行規則に定める消毒法に関する次の記述のうち、正しいものの組合わせはどれか。
a 紫外線による消毒、熱による煮沸消毒及び蒸気消毒だけでなく、放射線や電子線などによる方法が規定されている。
b 紫外線消毒は血液の付着がない器具の消毒に使用し、1㎠あたり80マイクロワットの紫外線を10分間照射する。
c 煮沸消毒は被消毒物を沸騰後2分間以上煮沸する。
d 蒸気消毒は80℃を超える湿熱に被消毒物を10分間以上触れさせる。
- 1)aとb
- 2)bとc
- 3)cとd
- 4)aとd
3)が解答です。
a 紫外線、煮沸、蒸気以外は認めていない。
b 85マイクロワットで20分間以上です。
問23 紫外線消毒に関する次の記述のうち、正しいものの組合わせはどれか。
a タオルの消毒に適している。
b 被消毒物の深部や陰の部分も消毒できる。
c 紫外線殺菌灯から照射される紫外線は、粘膜に有害である。
d プラスチックには長時間照射すると劣化するものがある。
- 1)aとb
- 2)bとc
- 3)cとd
- 4)aとd
3)が解答です。
a タオルは光が当たらない部分が多いので、適していない。
b 光が当たっていない場所は消毒できない。
問24 化学的消毒法の特徴に関する次の記述のうち、正しいものの組合わせはどれか。
a 逆性石けんは、無色無臭で毒性が弱く、ウイルスや結核菌に対して殺菌効果がある。
b 逆性石けんは、普通の石けんと併用すると著しく消毒力が低下する。
c 次亜塩素酸ナトリウムは、殺菌と同時に漂白の作用がある。
d 消毒用エタノールは、芽胞型の菌に対して殺菌効果がある。
- 1)aとb
- 2)bとc
- 3)cとd
- 4)aとd
2)が解答です。
a 逆性石ケンはウイルスや結核菌に対して効果がない。
d 美容師法に定める消毒方法では芽胞を殺すことはできない。
問25 5%次亜塩素酸ナトリウムを希釈して、0.1%次亜塩素酸ナトリウム水溶液1,000mlを調整する場合の5%次亜塩素酸ナトリウムの量は、次のうちどれか。
- 1) 1ml
- 2) 2ml
- 3)10ml
- 4)20ml
4)が解答です。
X×5/100=1000×0.1/100 を計算します。
X=20になります。
過去問第43回「衛生管理技術」問題と解説
問21 美容所における消毒に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1)使用後の器具は、消毒の前に十分洗浄しなければならない。
- 2)皮ふに接したかみそり以外の器具の消毒方法は、血液の付着又はその疑いの有無によって区分される。
- 3)刷毛、くしは皮ふに接する器具にあたる。
- 4)美容師法施行規則に定められている消毒方法と同等以上の効果があれば、他の消毒方法を用いてもよい。
4)が解答です。
同等以上の効果があっても、他の消毒方法を用いてはいけない。
問22 美容師法施行規則に定められている消毒法に関する次の記述のうち、正しいものの組合わせはどれか。
a カットに用いた血液が付着していないはさみは、1㎠あたり85マイクロワット以上の紫外線を20分間以上照射する。
b 整髪に用いた血液の付着したくしは、0.1%の逆性石けん水溶液中に浸す。
c 顔そりに用いた血液の付着していないかみそりは、0.01%の次亜塩素酸ナトリウム水溶液中に10分間以上浸す。
d 顔の清拭に用いた血液の付着した蒸しタオルは、沸騰後2分間以上煮沸する。
- 1)aとb
- 2)bとc
- 3)cとd
- 4)aとd
4)が解答です。
b 逆性石ケンは血液付着した器具に対応していない。
c かみそりは血がついたものとして扱う。0.01%次亜塩素酸ナトリウムは対応していない。
(金属系の器具の消毒に次亜塩素酸ナトリウムは適していない。)
問23 消毒に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1)希釈した逆性石けんは、7日ごとに取り換える。
- 2)エタノールは蒸発しやすいので、ガーゼに含ませて清拭する方法では、長時間作用させることは難しい。
- 3)次亜塩素酸ナトリウムによる消毒は、温度により効果が異なる。
- 4)紫外線消毒器の紫外線ランプは、2,000~3,000時間の照射で出力が低下する。
1)が解答です。
7日で取り替えてよいのはエタノールだけです。
その他の消毒薬は毎日取り替えます。
問24 両性界面活性剤に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1)結核菌に対して殺菌効果がある。
- 2)多量の有機物があっても殺菌力は変わらない。
- 3)直射日光によっても殺菌力は変わらない。
- 4)普通の石けんと併用すると消毒力が低下する。
2)が解答です。
有機物の影響を受け、殺菌力は弱くなります。
問25 消毒薬の希釈や器具の使い方に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
a 消毒薬の希釈倍数(倍)は、溶液量を溶質量で割った値である。
b 薬品の臭いを嗅ぐときは、手のひらで容器の口をあおぎ、鼻のほうへ流れてくる気体を嗅ぐ。
c メスシリンダーの読み方は、目を液面の高さに合わせ、真横から液面の高いほうを読む。
d 薬品は、容器のラベルの反対側をもって注ぐ。
- 1)aとb
- 2)bとc
- 3)cとd
- 4)aとd
1)が解答です。
c 真横から液面の低い方を読みます。
d ラベル側を持ちます。
過去問第44回「衛生管理技術」問題と解説
問21 消毒に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 1)乾熱は、湿熱より短時間で消毒できる。
- 2)蒸気は、煮沸より短時間で消毒できる。
- 3)消毒薬による消毒は、低温で行った方が有効である。
- 4)消毒薬には、消毒しようとする対象によって適した濃度がある。
4)が解答です。
1)病原微生物の成分であるタンパク質は、水分の多いほうが低い温度で熱変性を起こしやすいため、湿熱のほうが乾熱より殺菌効果は高い。
2)蒸気消毒は煮沸消毒と比べると、熱の侵入速度が遅いので、時間がかかる。
(法規では蒸気消毒10分以上、煮沸消毒2分以上となっています。)
3)高い温度で行った方が有効です。
問22 美容所で行う血液が付着している器具の消毒に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
a 1cm2あたり85マイクロワット以上の紫外線を20分間以上照射する。
b 消毒用エタノールを含ませたガーゼで表面を拭く。
c 0.1%以上の次亜塩素酸ナトリウム水溶液に10分間以上浸す。
d 沸騰後2分間以上煮沸する。
- 1)aとb
- 2)bとc
- 3)cとd
- 4)aとd
3)が解答です。
a 紫外線消毒は血液付着した器具の消毒には適当ではない。
b 消毒薬を含ませたガーゼで拭く方法は血液付着した器具の消毒には適当ではない。(※エタノール水溶液中に浸す方法は適当です。)
問23 化学的消毒法に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
a 両性界面活性剤は、結核菌に効果がない。
b 逆性石けんは、中性洗剤と併用すると効果が低下する。
c グルコン酸クロルヘキシジン(クロルヘキシジングルコン酸塩)は、細菌の芽胞に効果がない。
d 消毒用エタノールは、逆性石けんと併用すると効果が低下する。
- 1)aとb
- 2)bとc
- 3)cとd
- 4)aとd
2)が解答です。
a 両性界面活性剤は結核菌に効力がある。
d エタノールは他の消毒薬と混用しても反応しないので、逆性石けんと併用しても効果が低下することはない。
問24 次亜塩素酸ナトリウムに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1)石けんと反応するので、併用できない。
- 2)有機物の汚れがあると、効力が低下する。
- 3)酸性の洗剤と混ぜると、有毒な塩素ガスを発生する。
- 4)日光にさらすと分解するので、冷暗所に保存する。
1)が解答です。
普通の石けんと反応しないので、併用することができます。
問25 10%逆性石けん液から0.1%逆性石けん水溶液を調製する方法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 1)10%逆性石けん液1mLに、水499mLを加える。
- 2)10%逆性石けん液1mLに、水99mLを加える。
- 3)10%逆性石けん液1mLに、水49mLを加える。
- 4)10%逆性石けん液1mLに、水9mLを加える。
2)が解答です。
10%逆性石けん液を0.1%逆性石けん水溶液に調整することから、10%は0.1%の何倍であるかを求める。⇒100倍。
したがって、10%水溶液1mlから、0.1%水溶液への調整量は100倍となる。
1ml×100(倍)=100ml
加える水の量は
100ml-1ml=99ml
となり、10%逆性石けん液1mlに水99mlを加えればよいことになる。
過去問第45回「衛生管理技術」問題と解説
問21 美容所における衛生管理に関する次の文章の( )内に入る語句の組合せのうち、正しいものはどれか。
- 1 . A:滅菌 B:消毒 C:殺菌
- 2 . A:殺菌 B:消毒 C:滅菌
- 3 . A:滅菌 B:殺菌 C:消毒
- 4 . A:殺菌 B:滅菌 C:消毒
4.が解答です。
問22 紫外線消毒に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1 . 紫外線消毒器に入れる器具は、互いに重なり合わないように配置する。
- 2 . 紫外線は、目や皮膚に直接照射しても害はない。
- 3 . 血液が付着した器具の消毒には適していない。
- 4 . 紫外線灯は、使用にともない出力が低下するので、定期的な交換が必要である。
2.が解答です。
目や皮膚、粘膜への直接照射は有害です。
問23 消毒薬に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1 . 次亜塩素酸ナトリウムは、有機物の汚れがあると効力が低下する。
- 2 . 逆性石けんは、結核菌に対して効力がある。
- 3 . 両性界面活性剤は、普通の石けんと併用すると効力が低下する。
- 4 . 消毒用エタノールは、細菌の芽胞には効力がない。
2.が解答です。
3.の普通の石けんと併用して効力が低下するのは両性界面活性剤だけではなく、逆性せっけんも低下することを覚えておくと良いでしょう。
問24 次のうち、5%次亜塩素酸ナトリウム2mLを希釈して、次亜塩素酸ナトリウム水溶液1,000mLを調製した場合の濃度はどれか。
- 1 . 0.01%
- 2 . 0.05%
- 3 . 0.1%
- 4 . 2.5%
1.が解答です。
原液の濃度(%)×薬液量(mL)=希釈液の濃度(%)×希釈液量(mL)
この式に当てはめます
5 × 2=X × 1000
10=1000X
X=10÷1000
X=0.01
Xが水溶液の濃度なので、解答が 1.となります。
問25 美容所における器具・布片の取扱いに関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
b ヘアドライヤーは、皮膚に接する器具にあたる。
c 皮膚に接する器具は、十分に洗浄してから消毒する。
d タオルの消毒は、80°Cを超える蒸気に10分間以上触れさせる。
- 1 . a と b
- 2 . b と c
- 3 . c と d
- 4 . a と d
3.が解答です。
a. カミソリは血液付着の有無にかかわらず血がついている器具として扱います。
つまり、エタノールで消毒する場合、水溶液中に10分間浸すことが定められています。
b. ドライヤーは皮膚に接しないので、消毒法の規定がありません。
c. 消毒前の洗浄は法規で定めています。
過去問第46回「衛生管理技術」問題と解説
問21 次の文章の[ ]内に入る語句の組合せのうち、正しいものはどれか。
また、[ C ]とは、あらゆる微生物を殺すか除去して微生物の存在をなくすことをいう。」
- 1 . A:殺菌 B:防腐 C:滅菌
- 2 . A:滅菌 B:消毒 C:殺菌
- 3 . A:殺菌 B:消毒 C:滅菌
- 4 . A:滅菌 B:防腐 C:殺菌
3.が解答です。
問22 美容師法施行規則に定められている消毒法に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
b 血液が付着した「はさみ」は、1cm2あたり85マイクロワット以上の紫外線を20分間以上照射する。
c 血液が付着していない「かみそり」は、エタノールが76.9〜81.4%の水溶液を含ませた綿もしくはガーゼで表面を拭く。
d 血液が付着した「くし」は、次亜塩素酸ナトリウムが0.1%以上である水溶液中に10分間以上浸す。
- 1 . aとb
- 2 . bとc
- 3 . cとd
- 4 . aとd
4.が解答です。
b 紫外線消毒は血液付着した器具に対応していないので、誤った文章です。
c 「かみそり」は血液付着の有無にかかわらず血がついている器具として扱うので、エタノールの清拭だけでは対応できません。(水溶液中に浸すならOKです。)
問23 消毒・殺菌に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1 . 同じ時間と温度であれば、湿熱は乾熱より効果が高い。
- 2 . 消毒薬水溶液の温度は低いほど効果がある。
- 3 . 消毒薬には、消毒しようとする対象によって適した濃度がある。
- 4 . 蒸気消毒は、煮沸消毒より長く時間がかかる。
2.が解答です。
温度が低いほど効果が下がります。
問24 消毒用エタノールに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1 . 逆性石けんと併用すると効果が低下する。
- 2 . 細菌の芽胞には効果がない。
- 3 . 揮発性が強いので、濃度が変化しやすい。
- 4 . 引火性があるので、保管や取扱い時に火気を避ける。
1.が解答です。
エタノールは他の消毒薬と混ぜても化学反応を起こさないので、併用できます。
問25 消毒薬の希釈方法に関する次の記述の[ ]内に入る数値のうち、正しいものはどれか。
- 1 . 100
- 2 . 250
- 3 . 500
- 4 . 1000
2.が解答です。
原液の濃度(%)×薬液量(mL)=希釈液の濃度(%)×希釈液量(mL)
この式に当てはめます
5 × 5=0.1 × X
25=0.1X
X=25÷0.1
X=250
Xが水溶液の量なので、解答が 2.となります。
過去問第47回「衛生管理技術」問題と解説
問21 紫外線消毒に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1 . タオルやケープなどの布片類の消毒に適している。
- 2 . 物体の表面にしか作用しないので、深部や陰の部分は消毒できない。
- 3 . 目や皮膚に直接照射すると害がある。
- 4 . プラスチックの一部には劣化するものがある。
1.が解答です。
紫外線消毒やエタノールはタオルなどの布片類の消毒に適していない。
問22 美容所で行う蒸気消毒に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 1 . かみそりの消毒に適用できる。
- 2 . 消毒に要する時間は、煮沸消毒より短い。
- 3 . タオル蒸し器内の圧力は、大気圧と同じである。
- 4 . 細菌の芽胞を不活化できる。
3.が解答です。
1.「かみそり」は血液付着の有無にかかわらず血がついている器具として扱われ、蒸気消毒は血液付着した器具に対応していないので誤った文章です。
2.煮沸2分間、蒸気10分間なので誤り。
4.美容師法に定めている消毒法では、条件が変わらない限り芽胞を不活化できません。
問23 消毒薬水溶液の特徴に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 1 . エタノール水溶液は、無色透明で揮発性がある。
- 2 . 次亜塩素酸ナトリウム水溶液は、無色透明で引火性がある。
- 3 . 両性界面活性剤水溶液は、赤桃色で振ると泡立つ。
- 4 . 逆性石けん水溶液は、無色透明で一般の石けんと併用すると消毒力が高まる。
1.が解答です。
2.この特徴はエタノールの特徴です。
3.この特徴は赤桃色はグルコン酸クロルヘキシジンの特徴です。
4.逆性石けんは一般の石けんと併用すると消毒の効果が弱まります。
問24 消毒薬水溶液の調製に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 1 . 5%次亜塩素酸ナトリウムを50倍希釈して、0.01%水溶液を調製する。
- 2 . 10%逆性石けんを100倍希釈して、0.1%水溶液を調製する。
- 3 . 20%グルコン酸クロルヘキシジンを200倍希釈して、0.05%水溶液を調製する。
- 4 . 15%両性界面活性剤を150倍希釈して、1%水溶液を調製する。
2.が解答です。
〇%《 原液 》÷ 〇倍率 = 〇%水溶液
この式に当てはめて計算していきます。
2.10÷100=0.1
文章通りなので2.が正解です。
問25 血液が付着している「くし」の消毒方法に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
b 0.1%以上の次亜塩素酸ナトリウムに10分間以上浸す。
c 消毒用エタノールに10分間以上浸す。
d 1cm2当たり85マイクロワット以上の紫外線を20分間以上照射する。
- 1 . aとb
- 2 . bとc
- 3 . cとd
- 4 . aとd
2.が解答です。
a の蒸気消毒と d の紫外線消毒は血液付着した器具に対応していません。
過去問第48回「衛生管理技術」問題と解説
問21 美容所で行うべき措置に関する次の文章の( )内に入る語句の組合せのうち、正しいものはどれか。
「美容師法では、皮ふに接する布片は客一人ごとに( A )、皮ふに接する器具は客一人ごとに( B )することと定められている。また、美容所には( C )設備を設けなければならない。」
- 1 . A:取りかえ B:消毒 C:消毒
- 2 . A:消毒し B:消毒 C:滅菌
- 3 . A:取りかえ B:洗浄 C:滅菌
- 4 . A:消毒し B:洗浄 C:消毒
1.が解答です。
問22 美容所で行う血液が付着している疑いのない器具類の消毒法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1 . かみそりの表面を消毒用エタノールを含ませた綿で拭く。
- 2 . くしを0.01%次亜塩素酸ナトリウム水溶液に10分間以上浸す。
- 3 . はさみを沸騰後2分間以上煮沸する。
- 4 . クリッパーの刃を0.1%逆性石けん水溶液に10分間以上浸す。
1.が解答です。
1.「かみそり」は血液付着の有無にかかわらず血がついている器具として扱われます。
エタノール消毒は血液付着した器具に対応できる消毒法だが、清拭ではなく水溶液中に10分間以上浸す方法が規定されています。
問23 理学的消毒法に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
a 紫外線は固体表面の消毒に適するが、陰になる部分の消毒はできない。
b 紫外線の消毒効果は、汚れのついた表面でも減弱しない。
c 80〜100°C、10分間の蒸気消毒で細菌の芽胞は不活化する。
d 2〜3分間の煮沸消毒では、細菌の芽胞は不活化しない。
- 1 . aとb
- 2 . bとc
- 3 . cとd
- 4 . aとd
4.が解答です。
b.紫外線消毒は光による消毒なので、消毒物件の表面に汚れが付き光が当たらないと効果が低下します。
c.蒸気消毒のみならず美容師法の規定では、芽胞を有する細菌を不活化できない。
問24 消毒用エタノールに関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
a エタノールの濃度は40〜50%である。
b 消毒効果は逆性石けんと併用すると減弱する。
c 揮発性が強く、引火性がある。
d 手指や刃物類の消毒に適している。
- 1 . aとb
- 2 . bとc
- 3 . cとd
- 4 . aとd
3.が解答です。
a.エタノールの濃度は76.9~81.4%です。
b.エタノールは他の消毒薬と反応しないので、消毒効果に影響はないです。
問25 次のうち、5%グルコン酸クロルヘキシジン10mLを水で希釈してグルコン酸クロルヘキシジン水溶液1,000mLを調製した場合の濃度はどれか。
- 1 . 0.01%
- 2 . 0.05%
- 3 . 0.1%
- 4 . 0.5%
2.が解答です。
原液の濃度(%)×薬液量(mL)=希釈液の濃度(%)×希釈液量(mL)
この式に当てはめます。
5 × 10=X × 1000
50=1000X
X=50÷1000
X=0.05
Xが希釈液の濃度なので、解答が 2.となります。
過去問第49回「衛生管理技術」問題と解説
問21 美容師法施行規則に定められた消毒の方法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 1 . 血液が付着していないかみそりを、次亜塩素酸ナトリウムが0.01%以上である水溶液中に10分間以上浸す。
- 2 . 血液が付着したはさみを、80℃を超える湿熱に10分間以上触れさせる。
- 3 . 血液が付着していないヘアブラシを、逆性石けんが0.1%以上である水溶液中に10分間以上浸す。
- 4 . 血液が付着したくしの表面を、消毒用エタノールを含ませた綿又はガーゼで拭く。
3.が解答です。
1.血液付着の有無にかかわらず、かみそりは血がついているものとして扱われる。次亜塩素酸ナトリウムの場合は濃度を0.1%と規定しているので、誤りです。
2.蒸気消毒は血液付着した器具に対応していないので、誤りです。
4.エタノールで血液付着した器具を消毒する場合、清拭ではなく必ず水溶液中に10分間以上浸すことが規定されているので、誤りです。
問22 消毒・殺菌に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1 . 加熱消毒では、煮沸より蒸気の方が時間は長くかかる。
- 2 . 薬液消毒では、温度が低ければ時間は長くかかる。
- 3 . 加熱消毒では、同じ時間と温度であれば乾熱より湿熱の方が殺菌効果が高い。
- 4 . 薬液消毒では、温度・湿度・濃度が殺菌効果の3要素である。
4.が解答です。
4.薬液消毒では、温度・時間・濃度 が殺菌効果の3要素です。
問23 紫外線消毒に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 1 . 紫外線殺菌灯は、殺菌力の強い波長である253.7ナノメートル内外の紫外線を照射するように作られている。
- 2 . 美容所において、かみそり以外の血液の付着していない器具の消毒には、1cm2当たり85マイクロワット以上の紫外線を20分間以上照射する方法を用いることができる。
- 3 . 紫外線殺菌灯は、使用時間にかかわらず、発光していることが確認できれば殺菌力は変わらない。
- 4 . 紫外線消毒器内には、陰ができないように被消毒器具を配置する。
3.が解答です。
3.発光していたとしても、紫外線殺菌灯は2,000~3,000時間の照射で出力が低下します。また、汚れによっても殺菌力は低下することもあわせて覚えておきましょう。
問24 次亜塩素酸ナトリウムに関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
a 漂白作用がある。
b 酸性の洗剤と混ぜると有害なガスが発生する。
c 0.1%水溶液に10分間浸すと細菌の芽胞は不活化する。
d 消毒するものに有機物の汚れが残っていても消毒効果は低下しない。
- 1 . aとb
- 2 . bとc
- 3 . cとd
- 4 . aとd
1.が解答です。
c. 10分程度の浸漬では芽胞は不活化されません。(※芽胞に効果があるという記述をしていたら、ほぼ100%誤った文章だと思っておきましょう。)
d.次亜塩素酸ナトリウムは不安定な消毒薬なので有機物(汚れ)によって消毒力は低下します。あわせて直射日光をうけることで消毒力が低下することも覚えておきましょう。
問25 消毒薬水溶液の調製に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 1 . 0.2%逆性石けん水溶液1,000mLを調製するためには、水990mLに10%逆性石けん10mLを加える。
- 2 . 0.1%両性界面活性剤水溶液1,000mLを調製するためには、水980mLに10%両性界面活性剤20mLを加える。
- 3 . 0.05%グルコン酸クロルヘキシジン水溶液1,000mLを調製するためには、水995mLに20%グルコン酸クロルヘキシジン5mLを加える。
- 4 . 0.05%次亜塩素酸ナトリウム水溶液1,000mLを調製するためには、水990mL に5%次亜塩素酸ナトリウム10mLを加える。
4.が解答です。
原液の濃度(%)×薬液量(mL)=希釈液の濃度(%)×希釈液量(mL)
この式に当てはめます。
右辺と左辺の数字が同じなら正しい文章、数字が違ったら誤った文章という判断をします。
1.10 × 10=0.2 × 1000
100≠200 なので、この文章は誤りです。
2.10 × 20=0.1 × 1000
200≠100 なので、この文章は誤りです。
3.20 × 5=0.05 × 1000
100≠50 なので、この文章は誤りです。
4.5 × 10=0.05 × 1000
50=50 なので、この文章が正しいです。
【美容師国家試験】衛生管理 過去問まとめ
公衆・環境衛生は広く浅く、一般常識を学ぶつもりで。
感染症は感染症の種類と分類と法規を絡めた知識。
感染経路やその病原体などの出題率は高いですが、やはり全体を網羅して下さい。
衛生管理技術はポイントを絞れます。
逆に言えばそこをおさえていないと、点数がとれないということになります。
教科によって出題傾向が変わるので、しっかりポイントを抑えた効率的な勉強をしていきましょう。
今までは過去問を解いていたら何とかなるような風潮がありました。
しかし、第47回から出題傾向が少し変わってきています。
そんな背景もあり、よりポイントを押さえた学習が必要になりました。
今回リニューアルされた下記の国家試験の対策と問題集はその変化に対応しています。
とくに勉強が苦手だという人は利用してみることを検討してください。
そのポイントをおさえた問題集がこちらです。
とにかく出題形式がシンプルなので、覚えるところがわかりやすいです。
2023-2024年版 美容師国家試験合格対策&模擬問題集 [ JHEC[日本美容教育委員会] ](注:時期的に売り切れているかもしれません。)
また、過去4回分までを網羅した最新の過去問題集も紹介しておきますね。
今回の過去問の解説は第42回・第43回・第44回のみですが、今後新制度になってからの過去問が増えていくので、その都度更新していく予定です。
今回は受験しないよっていう人も時々のぞいてみて下さい。
また、全科目をまとめ、勉強法を紹介している記事もあるので、参考にしてください。
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教科ごとに見たいという人はこちらから。
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今回の記事はこれでおしまいです。
最後まで読んでくれてありがとうございます。
それではまた。